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サイディングに外壁塗装は必要?費用相場とコストを抑えるポイントを解説

2025.06.05

● サイディングは半永久的だと有名だから塗装しなくても大丈夫?
● 実際に塗装会社の人に「塗装は不要です」といわれた
● そろそろ外壁塗装を考える時期に来ている

サイディングの外壁は、高い耐久性を誇りつつも、中価格帯の価格設定で人気です。
しかし、高耐久といえども定期的なメンテナンスは必要で、紫外線や雨風のダメージから家を守るためにも塗り直しが必要となります。
外壁の素材にサイディングを検討しているなら、その特徴を把握しておくのがおすすめです。

この記事でわかること
● サイディング外壁のメンテナンス塗装はいつするべきか
● サイディングの外壁塗装にかかる費用相場
● 外壁塗装(サイディング)の見積りが高いときの対策法

サイディング外壁に塗装は必要?

サイディングの外壁を美しくキープして寿命を伸ばしたいなら、塗装は必須です。
なぜなら、サイディング外壁の防水性は定期的な塗装によって保たれるものだからです。
サイディング外壁には、素材別に異なる魅力があります。
たとえば耐久性を求めるなら窯業系の素材がおすすめで、自然な風合いを楽しみたいのであれば木質系のサイディングがおすすめです。
ご自身の好みはもちろん、周辺環境の変化に応じて塗り替える色を選ぶのも楽しみがあるでしょう。

サイディング外壁における塗装時期の目安

サイディング外壁の塗装塗り直しの目安時期は、築10〜15年の間におこなうか、劣化のサインが出てきた場合です。
サイディング外壁の場合、塗装を検討する時期を見極める方法は次の2つになります。
1つ目は、築年数から単純に必要な時期が来たと考える方法です。
一般的な耐用年数である10〜15年が経過していれば、タイミングとして1つの節目を迎えていると言えるでしょう。
2つ目は、何かしらの劣化サインの出現です。
サイディングの外壁は経年劣化すると、色が褪せてきたり、ひび割れが出てきたりします。
チョーキングといって、触れた指に白い粉がつく現象も劣化症状の1つです。
塗膜が剥がれてきたり、苔やカビが生えてきたりしてしまう場合もあり、すべての劣化サインは一度出現するとなくなりはしません。
適切な時期に外壁塗装ができれば、より長く家の美観は保たれ、防水性や耐久性が維持されます。

住宅の劣化具合を確実にチェックする方法

家の外壁にどのくらいの劣化症状が出ているかを調べるには、自分でチェックするか、専門の業者への依頼を検討しましょう。
まず、先ほど紹介した代表的な劣化症状が出た場合は、劣化が進んでいるといえます。
ご自身の目で家を見て「劣化してきたな」と感じれば、放置せずに専門家への相談を推奨します。
次に、自分の目で確認しても劣化状況が把握できないのであれば、専門業者や不動産会社に依頼するのも1つの手です。
家屋の状態を診断するサービスなら、外からは見えづらい屋根裏の部分なども隅々まで確認してもらえます。
外壁と一緒に屋根の状態も調べてもらいたいと考えるなら、ぜひ検討してみてください。

サイディング外壁を長持ちさせるならメンテナンスが欠かせない

一般的に長寿命であるといわれるサイディング外壁ですが、長持ちさせるなら定期的なメンテナンスが推奨されます。
メンテナンスもそれなりに費用がかかりますが、何もしないでいると数年後に修繕・改修費が余計にかかってしまうでしょう。
なるべくこまめにメンテナンスをしていたほうが、あとになって大がかりな補修工事をせずに済みます。

サイディング外壁塗装に必要な費用と相場

サイディング外壁を塗り直すのに必要なコストは、30坪の外壁の場合、以下のとおりです。

● ウレタン塗料 / アクリル塗料:80万円
● シリコン塗料:90万円
● フッ素塗料 / 無機塗料:120万円
● 光触媒塗料:150万円

価格で比較すればもっとも安いのはウレタン・アクリル塗料で80万円、もっとも高いのは光触媒塗料の150万円です。

塗料の種類と耐久性一覧

先ほどもご紹介した4つの塗料については、耐久性における特徴もそれぞれで異なります。
塗料の種類と、各々の耐久性を示すと以下のとおりです。

塗料の種類 耐久性(耐用年数) コスト比較
ウレタン塗料 / アクリル塗料 ~7年 80万円
シリコン塗料 ~10年 90万円
フッ素塗料 ~15年 120万円
光触媒塗料 ~15年 150万円

たとえば7年に1回ウレタン塗料を塗り替えた場合、14年間で160万円がかかります。
しかし、光触媒塗料を使えば耐用年数は15年で150万円になるため、耐用年数が1年長くなり、費用も10万円やすくなるといえるでしょう。
つまり、コストのかかる外壁にはそれなりに高い理由があります。
安くするのも大事ですが、将来的に維持費がかかるのであれば考え物です。
高いコストをかけて耐久性を向上させ、コストパフォーマンスを意識するとよいでしょう。

サイディング外壁塗装の見積りでチェックすべきポイントは?

サイディングの外壁塗装について見積りを依頼した場合、頼んだ際にチェックすべきポイントは次の6つになります。
1つ目は、契約書に記載が必要な内容が網羅できているかどうかです。
この内容が不十分だと、工事が始まってから追加で料金を請求される可能性があるでしょう。
2つ目は、工事の予定や日程が明確に提示されているかどうかです。
いつまでに工事が終わるのかを把握できれば、仮住まいの手配が必要であればどのくらいの日数を確保する必要があるか逆算しやすくなります。
3つ目は、塗装工事をおこなう範囲についてもしっかり明記されているかみておきましょう。
施工範囲だと思っていた部分が塗られていなかったり、工事費用があとから上乗せされたりするのを防ぎます。
4つ目は、どのメーカーの塗料を使用するか、塗る回数は3回(上塗り・下塗り・中塗り)になっているかもみましょう。
5つ目に、足場など施工に必要な作業が無料になっていないかどうかも要チェックです。
6つ目は、作業内容がご自身の希望とするものと合致しているかどうかもみておきましょう。
これらのポイントを押さえておけば、見積りが希望する施工内容と大きく乖離したものにはなりません。

サイディング外壁塗装の見積りが高かった場合の対策とは?

サイディング素材の外壁塗装において、思いの外、高い見積りが上がってきた場合、何らかの対策をとりましょう。
自分でDIYで外壁塗装をやってみようと考える人もいるかもしれませんが、労力のわりに仕上がりが思うようにいかないためおすすめできません。
提示された見積りが高い場合は、費用が安く済むような工夫をするのがおすすめです。

工事費用が安い時期を狙う

外壁工事は、梅雨のように雨が多い時期は依頼が減るため、料金を安く設定する塗装会社が多いです。
そのため、同じ工事内容であっても気候のいい時期に比べると、梅雨時の工事費用は安くなる傾向にあります。
少しでも安い時期に外壁塗装工事をおこなうなら、梅雨の時期を狙って依頼しましょう。

相見積りを取る

外壁塗装工事の見積りが高いと感じたら、複数社に見積りを取る相見積りを取ってみてください。
相見積りをとれば、依頼する作業内容の費用相場がわかります。
また、相場よりも高い見積りを提示されていれば、比較するだけでその違いが一目瞭然です。
相見積りは最低でも2〜3社の塗装会社から取ると、さまざまな項目について知れるので勉強にもなります。
高い見積りはもちろん、安すぎる見積りも、あとになって追加で費用を請求される可能性が高くなるため注意してください。

助成金や火災保険が使えるか調べる

外壁塗装工事は、お住いの地域によっては市町村が助成金を出してくれるケースがあります。
費用の全額とまではいきませんが、いくらか負担してもらえるだけでも助かるでしょう。
助成金がもらえるかは、利用する助成金制度に定められる要件次第となるため、まずはお住いの役所でどういった助成金制度があるのかを調べてみてください。
また、火災保険も外壁=家の設備とみなされるため、損害を被った経緯が保険で保障される対象に入るのであれば外壁塗装工事の費用を保険でまかなえます。
この場合も、加入されている火災保険の補償内容や、保険金がおりるかどうかの判断は保険会社次第となるため、詳細を調べてみましょう。
助成金も火災保険も、使えれば大きく負担を減らしてくれます。

初めてでも安心のサイディング外壁塗り替え施工の流れ徹底解説講座

サイディングの工事は、塗装を始めるための下準備と、塗装の2工程に分けられます。
そのなかに、さらに細かい作業内容が入っているので詳細をみていきましょう。

下地補修や養生など外壁塗装施工前に必須の準備工程を完全網羅

サイディングの外壁塗装工事は、窓や既存のシーリングを撤去して、高圧洗浄にて汚れを落とすところからスタートです。
施工会社によっては、高圧洗浄で落としきれなかった汚れを手作業で落とし、下地を整えるケースもあります。
土台が整ったら、外壁塗装の開始です。
外壁塗装は、下塗りから中塗り、上塗りの3段階に分けて塗るのがもっとも仕上がりが美しく、耐用年数も長いといわれています。
単純に1回塗るよりも時間はかかりますが、その後の耐久性に大きな差が出るため、しっかりと作業してもらえているかチェックしましょう。

完了検査は必ず立ち会って確認しよう

外壁塗装は、施工が終わると完了検査といって施工を担った塗装会社と施主立ち会いのもと、仕上がりについて一緒に確認するタイミングがあります。
依頼した施工内容がきちんと作業されているか、頼んでいた作業以外がおこなわれていないかもきちんと確認してください。
もし、手直しが必要だと感じた場合はその場で伝えるようにしましょう。
また、足場の解体や撤去作業もきちんとおこなわれているか確認します。
組み立て時と同様、作業には大きな音がするため、どのタイミングで解体作業をおこなうのか、近隣住人への配慮もあるとさらに好印象です。

サイディング外壁と屋根を同時に塗り替えるメリットと費用対策案

サイディング外壁と屋根を同時に塗り替えるメリットは、足場の組み立てや養生作業にかかる費用が2回分になるところを1回にまとめられるところです。
もちろん、外壁だけではなく屋根の施工もおこなうため費用はかかります。
それでも2回に分けて工事をおこなうよりも料金は安くなるはずで、見積りを比較検討しながら、まとめて料金が安くなるかを確認して依頼するか判断しましょう。

まとめ

耐久性に優れるサイディング外壁ですが、美しさを保ち、雨風や紫外線から家を守る力を維持するためには定期的な塗り替えが必要です。
費用相場は、選ぶ塗料によって異なります。
また、外壁塗装会社によっても作業内容や費用相場は異なるため、依頼する際は事前に相見積りを取って比較検討しながら外壁塗装会社を選ぶといいでしょう。